2008年11月27日木曜日

新入りの猫

最近、飼い主の様子がおかしい。もちろん、彼の奇行は珍しくないのだが、普段のそれとは違う行動を示す様になった。
また今夜も、吾輩が寝静まった頃を計って彼が二階に上る。少々気になり、足音を忍ばせ、後をつけた。
眠れない猫

ふすまの隙間から、明かりの漏れる部屋を覗いてみると、細身の雌猫がケージに閉じ込められているのが見えた。月齢は吾輩と同じぐらいであるから、人間でいえば八歳程の少女である。
冷たく狭い鉄のケージに、子猫というには少々大きい猫を閉じ込めておくとは、吾が飼い主の非道に驚きを禁じえないが、吾輩としても、滅多に来ない二階の部屋とはいえ、他猫に自由に闊歩されるのは面白くない。
アビシニアン到着

彼女と少し目が合ったが、お互いに緊張し無言になる。しかし、瞳孔はお互いに全開になった。

早々に飼い主と一階に下りる。

事情を飼い主に尋ねようとしたが、夜食を給仕され、誤魔化されてしまった。

0 件のコメント:

コメントを投稿