2008年12月17日水曜日

【毎月恒例】虫下し投与【十二月】

今日は珍しく、飼い主が昼間から家に居た。どうやら仕事が休みらしい。
飼い主が休みの日は、病院に連れて行かれたり、薬を飲まさるわで嫌な事ばかりである。
今回は虫下しを飲まされるようだ。しかし、どんな“おやつ”に薬を混ぜるのかと若干の期待もある。

何を思ったのか?飼い主が自らの左手を吾輩の目の前に差し出した。その手には、何も隠し持って無い様だ。取り敢えず、前足を彼の手首に絡みつけ、指に噛み付こうとしたその刹那!

飼い主は、右手に隠し持っていた薬を吾輩の喉奥に押し込んだ!

しかも、一錠と半錠を連続して。

舌より奥に入れられると、吐き出す事は出来ない。苦しさから逃れる為、仕方なく飲み込むしかないのだ。吾輩の噛み癖を利用されてしまった。なんとも惨い仕打ちである。

次は“ナナ”の番になる。彼女は飼い主を一度たりとも噛み付いたり引っ掻いたりした事は無い。しかし、彼女は決してお淑やかな娘では無い。吾輩は毎日彼女に噛み付かれたり“猫パンチ”を食らわされたりしている。

飼い主は安易な方法でナナに薬を飲ませようとした。
まずは、指先に持ったカリカリを彼女に一粒づつ食べさせ始めた。そして数粒を食べさせると、今度はその指先に薬を半錠つまむ。常識的に考えて、これを食べる猫はいない。

が、彼女は食った!何の疑いもなく食らい付いた!
しかし、流石に違和感があった様で、それを吐き出そうとした瞬間。飼い主の指が彼女の口に入り、そのまま薬を押し込んでしまった。
そして、彼女の鋭い乳歯に傷つけられる事も無く、飼い主の指は生還した。


飼い猫の信頼を裏切った飼い主を、彼女は恨めしげに見上げている。

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